楽観ロックのつぶやき

皆さんのおそばに一言添えたい。

【読了】同志少女よ、敵を撃て

 逢坂冬馬作品です。なにやら色々賞を取っているらしい。

 何やら巷ですごく売れてる、という話だったので、図書館の予約を3ヶ月待ってやっと順番が回ってきたので読ませていただきました。
 ナチス・ドイツソビエト侵攻の戦争を題材、部隊にした小説でしたが、テーマは「戦争の過酷さ、残忍さ」「生と死」「善と悪」「青春」「友情」「信頼とは」「女性活躍」「愛」「生きがい」「ダイバーシティ」などなど、多岐に渡っていたのだと思います。
 戦争の小説なので、たくさん人は死にますし、そんなしどいわ!という話も出てきます。そういうの苦手な人は遠慮してもらって…。
 「死にたいか、戦いたいか」と究極の選択をさせ、自分を地獄の底から復讐心を煽りながらも一流の狙撃兵に育て上げた人は実は、、、みたいな切ない心の動きも描かれていたかな、と、色々練られていたのだと思います。描かれたテーマは多いと思いますが、ストーリー的にはそれほど入り組んでいないので読みやすいと思います。社会情勢の設定はほぼ史実どおりなのだと思いますが、日本の社会や世界史では、このようなことは習った覚えありません。こういうことも知っていると、ドイツ、ポーランド、フランス、ソ連(ロシア)、ベラルーシ、そしてウクライナの人たちの間の国民感情も少しは理解できるんだろうな、と思いました。
 戦争反対!