楽観ロックのつぶやき

皆さんのおそばに一言添えたい。

ナッジ

 聞いたことがあるでしょうか。英語でnudge。直訳すれば「ひじで小突く」という意味だそうです。
 ナッジとは、行動経済学の知見から、望ましい行動を取れるように人を後押しするアプローチのことです。
 1つ例をあげます。
 2020年のレジ袋有料化に伴い、経済産業省は各コンビニエンスストアでナッジ理論の「デフォルト」を盛り込んだ実験を行いました。
A: レジ袋を配布し、必要がない場合に辞退カードを提出させる
B: レジ袋を配布せず、必要がある場合に申告カードを提出してレジ袋を配布
 この実験により、結果、Bの、「デフォルトがレジ袋辞退」であった店の方がレジ袋の辞退率が高まることが証明されました。これによって、ナッジ理論によって経済産業省が望ましく思う「レジ袋の使用料削減」の方向に人々を動かすことができたことになります。

 プロジェクト内でもルールやプロセスを作っていますが、それも意図あって作っていますが、中には守ってくれない人もいます。そういう人たちに、守らないとバツを与えるぞ!とか、全員の前で指摘するぞ!といった罰則ではなく、ナッジ的アプローチでなんとなくちゃんとルールを守ってもらえるようになるような秘策はないものですかね。

 海外での事例
 イギリスでは納税率の低さが問題視されていました。そこでイギリス政府は、税金滞納者に対して税金滞納者に「あなたが住んでいる地域のほとんどの人々は期限内に納税しています」という内容の手紙を送りました。
 その結果、滞納者は社会的圧力を感じるようになり、納税率が68%から83%に増加しました。

 プロジェクト内でも、こんなのやってみますかね。
 ナッジ理論の問題点は、ネタバレすると効果ない、ってことです(笑)。

 

 2008年にアメリカの行動経済学者のRichard ThalerとCass Sunsteinの著書「実践 行動経済学 (原著タイトル: Nudge: Improving Decisions about Health, Wealth, and Happiness)」により広く知られるようになった理論だそうです。

リチャード・セイラー