ロジャーズは来談者中心療法の創始者です。それまで指示的な療法が中心だった中、非指示的な療法を提唱しました。
その具体的な考えは、「来談者の話をよく傾聴し、来談者自身がどのように感じ、どのように生きつつあるかに真剣に取り組んでいきさえすれば、別にカウンセラーの賢明さや知識を振り回したり、押し付けたりしなくても、来談者自らが気づき、成長していくことができる」というものです。キャリコン全否定か、、、いや、そうは言われてもできない人が多いから、これができるように学んだキャリコンが必要なのだと思います。
その三原則は、1.自己一致、2.無条件の肯定的配慮 3.共感的理解、の3つですが、元々「治療的人格変化の必要にして十分な条件」の6条件がゲースとなっています。その6条件とは
- 2人の人が心理的な接触をもっていること。
- 第1の人(クライエント)は、不一致の状態にあり、傷つきやすく、不安定な状態にあること。
- 第2の人(セラピスト)は、その関係のなかで一致しており、統合していること。
- セラピストは、クライエントに対して無条件の肯定的配慮を経験していること。
- セラピストは、クライエントの内的照合枠を共感的に理解しており、この経験をクライエントに伝えようと努めていること。
- セラピストの共感的理解と無条件の肯定的配慮が、最大限クライエントに伝わっていること。
自己一致とは「純粋性」とも呼ばれます。自分のありのままの感情を体験し、受容していることです。なかなかありのままの自分を受容することって難しいですよね。ですが、より不一致なクライエントの支援をする人は、自分が不一致ではいけない、ということですね。医者の不養生ではいかんと。
この6つの条件が満たされたセラピーであれば、建設的なパーソナリティ変化が”明瞭”に起こる!とロジャーズは言っています。